「結婚前にお金の話をするなんて、ちょっと気が引ける…」
「結婚前にお金のことって話していいの?」
そんなふうに思っていたのは、実は僕自身です。でも、結婚を考えるなら、お金の話は避けて通れないと感じていました。
実際にパートナーときちんと向き合って話してみると、不安は薄れ、むしろふたりの信頼関係が深まったように思います。
この記事では、夜勤やすれ違い生活が多い医療職カップルの僕たちが、結婚前に話し合ってよかった「5つの支出」と、そのきっかけになった体験についてお伝えします。
お金の話をしたタイミング
きっかけは、何気ない会話から
僕たちは付き合って6年。お互い医療職で、勤務時間も休日もバラバラ。だからこそ、一緒に過ごせる時間は限られていて、つい深い話は避けがちでした。
そんなある日。25歳を目前に、将来を少しずつ意識しはじめた頃のことです。彼女がふと、「子どもって何人欲しいと思ってる?」と聞いてきました。
自然と「どんな家庭を築きたいか」「働き方はどうする?」という話題に広がっていって、「今こそお金の話をするチャンスかも」と思いました。
ちょっと勇気を出して、僕から聞いてみました。
「ところでさ、毎月どのくらい使ってる?貯金とか、どれくらいしてる?」
重たい話になるかも…と思ってたのは僕だけだった
お金の話って、なぜか構えてしまいませんか?
僕も正直、「現実的すぎるって思われるかも」「引かれたらどうしよう」と不安でした。
でも、彼女は思いのほかすんなりと答えてくれました。
「固定費はこれくらいで、食費はだいたい…貯金は今40万円くらいかな」
その反応を見て、ホッとしたのを覚えています。
「ちゃんと向き合って話せる人なんだ」って、改めて信頼できました。
僕も自分の支出や貯金額を正直に話したことで、不思議と気持ちも軽くなり、安心感が湧いてきました。
この会話が、もうひとつの安心をくれた
このときのやりとりで、僕たちの金銭感覚が想像以上に似ていたことにも気づけました。
どちらかが浪費家なわけでも、極端に節約するわけでもない。
「使うところは使って、抑えるところは抑える」そのバランス感覚が、自然と近かったです。
このズレの少なさを確認できたことが、「この人となら、結婚してもうまくやっていけそう」と思えた大きな理由のひとつでした。
振り返ってみると、あのときの会話が、プロポーズを決意する後押しになっていたように思います。
結婚前に話し合ってよかった5つの支出
実際に僕たちがすり合わせたのは、以下の5つの支出です。
話し合ってよかった5つの支出
- 住居費用
- 日常生活費
- 結婚式の費用
- 貯金・投資
- 保険・医療費
プロポーズをして婚姻届を出す前に、しっかり話し合っておいて本当によかったと感じています。
1. 住居費用|勤務地・家賃・生活導線のバランス
僕たちは別々の病院に勤めているので、通勤時間や生活環境、家賃とのバランスを考える必要がありました。
まずはお互いの希望を出し合い、
- 通勤時間は片道30分以内
- 家賃は最大7万円まで
と条件を決めてから物件を探しました。
費用の分担は、家賃は半分ずつ、光熱費などは僕の口座から引き落とす形にしてバランスをとっています。
最初に「家賃はどちら名義?何割ずつ負担する?」といったルールを決めておいたことで、のちのトラブルも防げました。
2. 日常生活費|レシート精算をやめて「共通財布」へ
夜勤があると、どうしてもスーパーの買い出しや自炊の負担が偏ってしまいます。
最初は「レシートをあとで割り勘」というスタイルでしたが、正直モヤモヤすることも多かったです。
そこで、毎月初めにふたりで決まった金額を出し合い、「共通財布」を作ることにしました。
そこから、
- 食費
- 日用品
などをまとめて出すようにしました。
「あとで返す」「誰が多く出した」がなくなることで、精神的なストレスがかなり減りました。
大切なのは、金額より気持ちのバランスなんだと実感しました。
3. 結婚式の費用|価値観の違いも話し合えばプラスに
僕は「親族だけの小さな式ができれば十分かな」と考えていたのに対し、彼女は「友人も招いて、思い出に残るような盛大な式にしたい」と思っていたようでした。
最初はその温度差に戸惑いましたが、結婚式は一生に一度のイベント。お互いの理想や希望を丁寧に話し合った結果、費用の上限を500万円までと設定し、その中で彼女のやりたいことを叶える方向で話がまとまりました。
事前にしっかり予算を決めておいたことで、準備もスムーズに進み、後から金銭面で揉めることもありませんでした。
この経験を通して実感したのは、「何にお金をかけたいか」は本当に人それぞれだということ。
だからこそ、ちゃんと話し合うことでお互いの価値観への理解が深まり、結果的に信頼関係も強くなったと感じています。
4. 貯金・投資|将来のためのお金の地図を共有
僕は基本的に貯金派。でも彼女は積立NISAやiDeCoなどの投資にも前向きなタイプでした。
最初は少し戸惑いましたが、
「貯めることも、増やすことも、どちらも必要だよね」
という彼女の言葉に納得。
話し合いの結果、
- 家族の生活費は共同口座から
- 資産運用は各自の判断に任せる
といったルールに。貯金目標(月8万円)だけは共通認識として持つようにしました。
5. 保険・医療費|もしものときに話しておいてよかった
僕はもともと、「保険って本当に必要?」と疑問に思っていたタイプです。
医療保険にも入っておらず、「いざというときは貯金でなんとかなるだろう」と考えていました。
一方、彼女はというと、医療保険・終身の生命保険・がん保険など複数に加入。
「備えすぎじゃない?」と内心思いましたが、彼女の話を聞いて、考えが変わりました。
「家族ががんになったとき、保険に入っていたおかげで、治療費を気にせず看病に集中できたんだよね」という言葉には、実体験ならではの説得力がありました。
そこで僕たちは、お互いの保険内容をすべて洗い出し、次のような方針で見直しました。
- 医療保険は、入院・手術が最低限カバーされる内容だけ継続
- 生命保険は、掛け捨て型の死亡保障に絞る
- がん保険は彼女のみ加入
- 貯金が100万円を超えたら、医療保険など一部を段階的に解約へ
僕としては「いっそ全部やめてもいいのでは…」と思っていましたが、お互いの価値観を尊重しつつ、「これなら納得できる」というラインで落ち着くことができました。
保険は考え方が分かれるテーマですが、話し合いを重ねたことで、必要なときに必要な備えがある状態を整えられたのは大きな収穫でした。
結果的に、この話し合いが夫婦としての安心感の土台になったと思っています。
まとめ|お金の話は、ふたりの未来を整える準備
結婚前のお金の話は、決して堅苦しいものではありません。むしろ、これから同じ道を歩いていくための「準備」だと、僕たちは感じました。
とくに医療職同士のカップルは、夜勤や不規則な勤務で、ゆっくり話す時間が限られがちです。僕たちも、生活リズムがすれ違うなかで、疲れて帰ってきた日は細かい話を避けたくなることもありました。
それでも少しずつ、丁寧に向き合って話をしてきたことで、いまの安心感につながっています。最初から完璧なルールを決めなくても大丈夫
大切なのは、「何でも話し合える関係性」をつくることだと実感しています。
だからこそ、意識的に「話す時間をつくること」が、何より大切なのかもしれません。
話し合ってよかった5つの支出
- 住居費用
- 日常生活費
- 結婚式の費用
- 貯金・投資
- 保険・医療費
「どちらが正しいか」ではなく、どう一緒に進んでいくか。その姿勢があれば、不安や迷いも、ふたりで乗り越えていけるはずです。
今日から、パートナーと話し合いを始めてみましょう。
笑顔あふれる安心の未来へ、一歩ずつ歩んでいけるよう応援しています!
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